ニューロフィードバックという意味は?

ニューロフィードバックは、脳を扱うバイオフィードバックです。
私たちは外部環境の変化に対応し生きています。そのため身体内部では自律神経系や内部分泌機能を通じ適切に調節しています。それは無意識で行っているもので、意識的に体内環境を制御できると思われていませんでした。例えば 自分の体温を意識的に高めたり下げたり、心拍数を少なくゆっくりさせたり。
 ところが、エレクトロ二クスの進歩で計測器も品質を高め、体内情報を画像や音の形でフードバックすることができ、自分自身で意識できるようになり、意識的に体内環境を調整することが可能であることが分かってきたのです。
この技術や現象がバイオフィードバックで、特に脳を扱う領域の技術や現象をニューロフィードバックと言います。

ニューロフィードバックの起源は?

ニューロフィードバックの始まりは、1960年代に遡ります。
1967年宇宙開発競争の激しい時代。アメリカ合衆国政府は、ロケット作業者が毒性の高いロケット燃料の被害にあっていたことに対処せざるを得なかったのです。
   吐き気、てんかん発作、認知機能の低下等に対し、問題解決の研究に加わった ニューロフィードバックの祖、バリー・スターマンはネコにロケット燃料を注射し脳波を測定する実験を行いました。殆どのネコは、てんかんのような大発作を起こしたのですが、一部のネコは全く発作を起こさなかったのです。スターマンによって感覚リズム(SMR波 12~15HZ)を作り出すことを学ばされたネコであることが判明しました。絶命を逃れたネコの脳は、機能的に変化し、運動発作を防止すことを可能にしていました。しかし、当時は人間の頭蓋を通して計測できるとは思いもよらなかったのです。
 1971年人間で最初の実験を行いました。てんかんで苦しむ被験者にSMRの訓練をしたところ、驚くほどの効果を発揮したのです。1967年には 大規模で緻密な実験を行い、3カ月のトレーニングを経て、SMR脳波を増大させ、発作の原因となる低振動のシータ波を抑制することに成功しました。
スターマンの功績は、脳細胞は強化されて新しい結びつきが可能となる、可逆性のある器官だということを証明し、それを利用する方法も見出したことです。
しかし、実際のトレーニングは、高額な機材やシステムへの投資が必要となり普及がなかなか進みませんでした。

脳波トレーニングをした場合、後遺症や副作用はありませんか?

産業カウンセラーに代表される従来のメンタルケアと比較すると、脳科学に基づいたニューロフィードバックは、カウンセラーやメンタル不調者の個人差に影響されない効果が期待できます。薬物を使用しませんので後遺症や副作用は一切ないことが従来と異なります。
脳波は、神経細胞(人間の脳には約140億個存在)からなる大脳皮質の表面近くに位置する多数の樹状突起に生じたシナプス電位・後電位などの総和の電位変動を頭皮上から誘導し増幅したもので、脳の機能状態を簡便かつ無侵襲に検査できることができます。すなわち、覚醒・睡眠の別、脳の機能障害(てんかん、意識障害、うつ 等)の有無およびその程度や広がりなどを知ることができます。したがって、脳波は頭皮よりアウトプットで検査するもので、脳に電気を流す等インプットするものではないため、後遺症や副作用は一切ありません。

ニューロフィードバックのエビデンスは?

●1972年から2003年まで60の論文発表。
●2004年から2016年まで32の論文発表。
・てんかん:51の論文
・依存症障害:22の論文
・うつ病:21の論文
●研究論文の推計
・400以上の医学的心理学的論文が発表され、78%は PubMed/Medline Jounalsに掲載されています。